将棋の王手と詰み

将棋の王手は、次の手で相手の玉を取れる状態にする手のことです。王手をかけられた側は必ず防がなければなりません。防ぐ方法が1つもない状態を詰みといいます。

王手とは

次の手で相手の玉を取れる状態にする手を「王手」といいます。王手をかけられた側は、次の手で必ずそれを防がなければなりません。王手を放っておいて別の手を指すのは反則です(反則)。

76543一二三四五六七八王飛
5八の飛車が、まっすぐ5一の王をねらっている(王手)

王手をかけるときに「王手」と声に出す決まりはありません。言わなくても反則にはならないので、王手をかけられていないか、いつも自分で盤を見て確かめましょう。

王手の防ぎ方は3つ

王手を防ぐ方法は、次の3つしかありません。王手をかけられたら、この順に考えると見落としが減ります。

  • 逃げる:玉を、相手の駒が利いていないマスへ動かす
  • 取る:王手をかけている駒を取る(玉で取ってもよい)
  • 合駒(あいごま):王手をかけている駒と玉の間に、駒を動かすか打って防ぐ
76543一二三四五六七八王飛
逃げる:5筋からはずれた4一・4二・6一・6二へ
76543一二三四五王飛金
取る:5二の飛車を6一の金で取る
76543一二三四五六七八王飛

△後手の持ち駒:歩

合駒:間の5三に歩を打って、飛車の利きをさえぎる

合駒ができるのは、飛車・角・香車のように離れたところから王手をかけられたときだけです。すぐ隣からの王手には間のマスがありません。桂馬の王手も、駒を跳び越えてくるので、間に駒を置いても防げません。逃げるか、桂馬を取るかのどちらかです。

76543一二三四五王桂
6三の桂馬の王手。間に駒を置いても跳び越えてくるので、合駒では防げない

詰みとは

王手をかけられて、3つの防ぎ方がどれもできない状態を「詰み」といいます。詰んだ側の負けで、対局はそこで終わります。

いちばん基本の詰みが「頭金」です。玉の真上(頭)に金を打ち、その金を別の駒で守っておくと、玉はどこへも逃げられず、金を取ることもできません。

76543一二三四五王歩

▲先手の持ち駒:金

5二に金を打てば……
76543一二三四五王金歩
王の逃げ道はすべて金が押さえ、金は歩が守っている。詰み

反対に、取れそうに見えて実は取れない、という詰みもあります。王手をかけた駒を取ると、別の駒の通り道が開いて自分の玉が取られてしまう場合です。

9876543一二三四王金歩銀龍
6一の銀で5二の金を取ると、9一の竜の通り道が開いて王が取られる。だから取れず、これも詰み

投了:詰む前に負けを認める

実際の対局では、詰まされる前に「負けました」と言って負けを認めることが多く、これを「投了」といいます。はっきり負けが見えたところで投了するのが、相手への礼儀でもあります。声に出す代わりに、頭を下げて駒台に手を置いても投了の合図になります。

勝ち負けが決まる場面のまとめ

対局の終わり方は、詰みと投了のほかにもいくつかあります。

終わり方結果
詰み詰まされた側の負け
投了投了した側の負け
反則反則をした側の負け(反則)
時間切れ持ち時間や秒読みの時間内に指せなかった側の負け
千日手引き分け。公式戦では先後を入れ替えて指し直し(千日手と持将棋)
持将棋入玉して詰ませられないとき、駒の点数などで決める

このサイトでの王手と詰み

  • 「AIと対局」では、王手がかかると盤の上に「王手」の知らせが出ます(詰んだときは結果の画面になります)。ヒント表示がオンなら、飛車や角などが離れた場所から王手をかけているとき、玉までの線も表示されます
  • 王手を防がない手は指せません。防ぐ手がなくなれば詰みとして自動で対局が終わります
  • 負けを認めるときは「投了」ボタンを押します

頭金のような詰みの形は、AIと対局で実際にねらってみると早く身につきます。

よくある間違い

  • 王手に気づかず、別の手を指してしまう。王手を放っておくのは反則です
  • 王手をかけるときに「王手」と言わないと反則だと思う。そんな決まりはありません
  • 桂馬の王手に合駒しようとする。桂馬は跳び越えてくるので、逃げるか取るしかありません
  • 守りのない駒で王手をかけて、玉に取られてしまう。王手をかけた駒が取られないか確かめましょう
  • 王手をかけたら勝ちだと思う。相手に防ぐ手が1つでも残っていれば、まだ詰みではありません

確認問題

  1. 問16三の桂馬に王手をかけられています。後手はどうやって防げばよいですか。

    76543一二三四五王金桂
    後手の王が5一、金が5二。先手の桂馬が6三

    答え5二の金で6三の桂馬を取れば防げます(王が4一・4二・6一・6二へ逃げてもよい)。桂馬の王手なので、合駒では防げません。

  2. 問2先手の番です。持ち駒の金を打って、1手で詰ませてください。

    76543一二三四五銀王

    ▲先手の持ち駒:金

    後手の王が5一、先手の銀が4三。先手の持ち駒は金

    答え5二に金を打つ「頭金」で詰みです。王の逃げ道はすべて金が押さえ、金は4三の銀が守っているので、王で取ることもできません。

  3. 問3王手をかけられたときの防ぎ方を、3つ答えてください。

    答え逃げる(玉を動かす)、取る(王手をかけている駒を取る)、合駒(間に駒を置く)の3つです。

この章のまとめ

  • 王手は、次に玉を取れる状態にする手。かけられたら必ず防ぐ
  • 防ぎ方は、逃げる・取る・合駒の3つだけ
  • 3つとも無理なら詰みで負け。頭金がいちばん基本の形
  • 詰む前に負けを認めるのが投了

最終更新日:2026年9月28日