将棋の対局の流れとマナー
将棋の対局には、ルールのほかに守りたいマナーがあります。駒を並べる順番、「お願いします」のあいさつ、投了の仕方など。対局の始めから終わりまで順に見ていきます。
対局の前:駒を並べて先後を決める
盤をはさんで向かい合ったら、それぞれ自分の駒を並べます。目上の人が王将、もう一人が玉将を使うのが習わしです。正式な場では、玉から順に並べる「大橋流」などの作法があります(盤と駒)。
並べ終えたら、振り駒で先手と後手を決めます。歩を5枚振って、「歩」の面が多ければ振った側が先手です。友だち同士なら、じゃんけんで決めても構いません。
あいさつで始まり、あいさつで終わる
対局を始めるときは、お互いに「お願いします(よろしくお願いします)」と言って礼をします。この一言から対局が始まります。
負けを認めるときは「負けました」と言うか、頭を下げて駒台に手を置きます。これが投了です。勝った側も、相手の投了を受けたら落ち着いて礼を返しましょう。最後はお互いに「ありがとうございました」で締めくくります。
対局中に気をつけること
- 駒から手を離したら、その手は決まりです。あとから別の手に変えると「待った」の反則になります。対局時計のボタンを押す前でも同じです
- 持ち駒は駒台に置き、相手からいつでも見えるようにします
- 対局時計を使うときは、駒を動かした手と同じ手でボタンを押します
- まわりの人に次の手を教えてもらうのは反則です。見ている人も、対局中は口を出さないようにします
- 相手が考えているときは、急かしたり、音を立てたりしないようにしましょう
終わったら感想戦
対局が終わったあと、指した手を並べ直しながら、どこで形勢が傾いたか、ほかにどんな手があったかを2人で話し合うことを「感想戦」といいます。プロの公式戦でも、終局後に感想戦が行われます。
負けた対局こそ、振り返ると上達につながります。勝った側も、相手の考えを聞くことで気づくことがあります。一人で指した対局なら、棋譜を見ながら自分で振り返るのも感想戦の代わりになります。
駒落ち:実力差があるときのハンデ
実力に差があるときは、強い側が駒を何枚か減らして指す「駒落ち」がよく使われます。駒を落とす側を上手(うわて)、全部の駒で指す側を下手(したて)といい、お互いに駒を落とさない普通の将棋は「平手」といいます。
| 駒落ちの名前 | 上手が落とす駒 |
|---|---|
| 香落ち | 左側(角のある側)の香車 |
| 角落ち | 角 |
| 飛車落ち | 飛車 |
| 飛香落ち | 飛車と左側の香車 |
| 二枚落ち | 飛車と角 |
| 四枚落ち | 飛車・角と左右の香車 |
| 六枚落ち | 飛車・角と左右の香車・桂馬 |
| 八枚落ち | 飛車・角と左右の香車・桂馬・銀 |
駒落ちでは、振り駒をせずに上手から指し始めます。下手は落ちた駒のぶん有利なので、まず大きなハンデで勝てるようになり、少しずつ平手に近づけていきます。
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よくある間違い
- 指したあとで駒を戻して、別の手に変える。手を離した時点で指し手は決まりで、戻すのは「待った」の反則です
- 負けが決まったのに、何も言わずに駒を片付ける。「負けました」と言うか、駒台に手を置いて投了します
- 駒落ちで、下手から先に指す。駒落ちでは上手が先に指します
- 人の対局を見ていて、次の手を教えてしまう。対局中の助言は禁じられていて、教えてもらった側の反則になります
- 持ち駒を手の中に握ったまま指す。持ち駒は駒台に置いて、相手に見えるようにします
確認問題
問1駒を動かして手を離しました。対局時計のボタンを押す前なら、別の手に変えられますか。
答え変えられません。駒から手が離れた時点で指し手は決まります。時計のボタンを押したかどうかは関係ありません。
問2二枚落ちで、上手が落とす駒はどれですか。また、先に指すのはどちらですか。
答え上手が飛車と角の2枚を落とします。駒落ちでは振り駒をせず、上手から先に指します。
問3対局が終わったあと、指した手を並べ直して2人で振り返ることを何といいますか。
答え感想戦です。どこで形勢が傾いたか、ほかにどんな手があったかを話し合います。
この章のまとめ
- 駒を並べて先後を決め、「お願いします」で始める
- 手を離したら指し手は決まり。持ち駒は相手に見えるように置く
- 「負けました」で投了し、「ありがとうございました」で終わる。そのあと感想戦
- 実力差があるときは駒落ち。上手が駒を落とし、上手から指す
わからない言葉は、将棋の用語集で調べられます。
最終更新日:2026年9月28日