将棋の駒の動き

将棋の駒の動きは、駒の種類ごとに決まっています。玉・飛車・角・金・銀・桂馬・香車・歩の8種類で、動ける向きが違います。後ろへ下がれる駒は多くありません。

まわりに1マスずつ動く駒:玉・金・銀

玉はまわりの8マスのどこへでも1マス動けます。いちばん大切な駒なので、ふつうは金や銀に囲ませて守ります。

金は前・斜め前・横・真後ろの6方向に1マス。斜め後ろにだけは行けません。銀は前と斜めの5方向に1マスで、横と真後ろには行けません。金と銀は似ているようで、行けない方向がちょうど逆になっています。

76543三四五六七玉
玉:まわりの8マス
76543三四五六七金
金:斜め後ろ以外の6マス
76543三四五六七銀
銀:前と斜めの5マス

金と銀の見分け方

金と銀は、初めのうちいちばん混ざりやすい2枚です。金は「縦横の十字+斜め前」、銀は「斜めの4方向+真っすぐ前」と形で覚えると迷いません。行けないマスを×にして並べると、ちょうど反対になっているのが分かります。

76543三四五六七金
金:斜め後ろの2マスに行けない
76543三四五六七銀
銀:横と真後ろの3マスに行けない

この違いから、金は横や後ろにも動けて守りに強く、銀は斜めに出たり下がったりできて攻めに向く、と言われます。玉のそばに金を置いて守り、銀を前に出して攻めるのが、将棋のよくある形です。

前へ進む駒:歩・香車・桂馬

歩は前に1マスだけ進めます。いちばん数が多く、ほかの駒の前に立って盾になります。香車は前にまっすぐ、何マスでも進めますが、途中に駒があるとそこで止まります。どちらも後ろへは戻れません。

桂馬は2マス前の、左右どちらかのマスへ跳びます。将棋で唯一、ほかの駒を跳び越えられる駒です。そのかわり、前以外の方向には動けません。

76543三四五六七歩
歩:前に1マス
76543三四五六七桂
桂馬:2つ前の左右へ跳ぶ
76543一二三四五六七八九香
香車:前にまっすぐ何マスでも
98765四五六七八歩歩桂歩
桂馬は前の歩を跳び越えて、6五か8五へ行ける

桂馬は前にしか跳べず、下がることもできません。「桂の高跳び歩の餌食」という格言のとおり、勢いよく前へ出した桂馬は、逃げ場がなくなって相手の歩に取られやすくなります。

765432二三四五六金歩桂
4五の桂馬は後ろに戻れない。3三か5三へ跳んでも4二の金に取られ、じっとしていれば4四の歩に取られる

遠くまで動く大駒:飛車・角

飛車は縦と横に、角は斜めに、何マスでも進めます。盤の端から端まで一気に動けるので、2枚とも攻めの主役になります。

76543三四五六七飛
飛車:縦と横にどこまでも
76543三四五六七角
角:斜めにどこまでも

駒の取り方

駒が動けるマスのことを、その駒の「利き」といいます。利きのマスに相手の駒があれば、そのマスへ動いて相手の駒を取れます。取った駒は自分の「持ち駒」になり、あとで盤に打って使えます(持ち駒)。

自分の駒があるマスには動けず、その先へも進めません(桂馬を除く)。飛車・角・香車は、途中に駒があるとそこで止まります。相手の駒ならそのマスで取れて、その向こうへは行けません。

987654321一二三四五六七八九銀歩飛
上は自分の歩で止まり、右は相手の銀を取れるところまで

8種類の動きのまとめ

駒動ける範囲覚え方
玉まわりの8マスに1マスどこへでも1歩
飛車縦・横にどこまでも十字に走る
角斜めにどこまでもバツ印に走る
金斜め後ろ以外の6方向に1マス守りの要
銀前と斜めの5方向に1マス横と真後ろに行けない
桂馬2つ前の左右のマスへ跳ぶ駒を跳び越えられる
香車前にどこまでも後ろに戻れない
歩前に1マスいちばん数が多い

玉と金以外の駒は、敵陣に入ると裏返して強くできます。成ったあとの動きは成りの章で説明します。

このサイトで動きを確かめる

  • AIと対局の設定(⚙)で「駒の表示」を「動ける方向も表示」にすると、駒の上に進める向きが点で出ます
  • 駒をタップすると、実際に動けるマスが盤の上に示されます。動けないマスをタップすると理由が出ます(設定「王手や、指せない理由を盤上で知らせる」がオンのとき)
  • 強さ「入門」のAIなら、動かし方を確かめながら最後まで指せます

よくある間違い

  • 金を斜め後ろへ動かしてしまう。金が行けないのは斜め後ろの2マスだけです
  • 銀を横へ動かしてしまう。銀は横と真後ろには行けません
  • 桂馬を真横や1マス前に動かす。桂馬が行けるのは、2つ前の左右のマスの2か所だけです
  • 香車を後ろへ戻す。香車は前へ進むだけで、何マス進んでも戻れません
  • 飛車や角で駒を跳び越える。駒を跳び越えられるのは桂馬だけです

確認問題

  1. 問15五の銀が動けるマスは、いくつありますか。

    76543三四五六七銀
    5五の銀

    答え5マスです。前の5四、斜め前の4四と6四、斜め後ろの4六と6六に動けます。横の4五・6五と、真後ろの5六には行けません。

  2. 問26五に自分の歩があります。7七の桂馬はどこへ動けますか。

    98765四五六七八歩桂
    7七の桂馬と、6五の歩

    答え8五だけです。桂馬が跳べるのは6五と8五ですが、6五には自分の歩があるので行けません。

  3. 問38八の角で、3三の相手の歩を取れますか。

    98765432二三四五六七八九歩歩角
    8八の角と7七の歩、3三の相手の歩

    答え取れません。角の斜めの通り道の7七に自分の歩があって、その先へ進めないからです。7七の歩を7六へ進めると道が開き、角が3三まで届くようになります。

この章のまとめ

  • 玉・金・銀はまわりに1マス。金は斜め後ろ、銀は横と真後ろに行けない
  • 歩と香車は前だけ。桂馬は2つ前の左右へ跳び、駒を跳び越せる
  • 飛車は縦横、角は斜めにどこまでも。途中に駒があれば止まる
  • 相手の駒がいるマスへ動けば取れる。取った駒は持ち駒になる

最終更新日:2026年9月28日