将棋の駒の動き
将棋の駒の動きは、駒の種類ごとに決まっています。玉・飛車・角・金・銀・桂馬・香車・歩の8種類で、動ける向きが違います。後ろへ下がれる駒は多くありません。
まわりに1マスずつ動く駒:玉・金・銀
玉はまわりの8マスのどこへでも1マス動けます。いちばん大切な駒なので、ふつうは金や銀に囲ませて守ります。
金は前・斜め前・横・真後ろの6方向に1マス。斜め後ろにだけは行けません。銀は前と斜めの5方向に1マスで、横と真後ろには行けません。金と銀は似ているようで、行けない方向がちょうど逆になっています。
金と銀の見分け方
金と銀は、初めのうちいちばん混ざりやすい2枚です。金は「縦横の十字+斜め前」、銀は「斜めの4方向+真っすぐ前」と形で覚えると迷いません。行けないマスを×にして並べると、ちょうど反対になっているのが分かります。
この違いから、金は横や後ろにも動けて守りに強く、銀は斜めに出たり下がったりできて攻めに向く、と言われます。玉のそばに金を置いて守り、銀を前に出して攻めるのが、将棋のよくある形です。
前へ進む駒:歩・香車・桂馬
歩は前に1マスだけ進めます。いちばん数が多く、ほかの駒の前に立って盾になります。香車は前にまっすぐ、何マスでも進めますが、途中に駒があるとそこで止まります。どちらも後ろへは戻れません。
桂馬は2マス前の、左右どちらかのマスへ跳びます。将棋で唯一、ほかの駒を跳び越えられる駒です。そのかわり、前以外の方向には動けません。
桂馬は前にしか跳べず、下がることもできません。「桂の高跳び歩の餌食」という格言のとおり、勢いよく前へ出した桂馬は、逃げ場がなくなって相手の歩に取られやすくなります。
遠くまで動く大駒:飛車・角
飛車は縦と横に、角は斜めに、何マスでも進めます。盤の端から端まで一気に動けるので、2枚とも攻めの主役になります。
駒の取り方
駒が動けるマスのことを、その駒の「利き」といいます。利きのマスに相手の駒があれば、そのマスへ動いて相手の駒を取れます。取った駒は自分の「持ち駒」になり、あとで盤に打って使えます(持ち駒)。
自分の駒があるマスには動けず、その先へも進めません(桂馬を除く)。飛車・角・香車は、途中に駒があるとそこで止まります。相手の駒ならそのマスで取れて、その向こうへは行けません。
8種類の動きのまとめ
| 駒 | 動ける範囲 | 覚え方 |
|---|---|---|
| 玉 | まわりの8マスに1マス | どこへでも1歩 |
| 飛車 | 縦・横にどこまでも | 十字に走る |
| 角 | 斜めにどこまでも | バツ印に走る |
| 金 | 斜め後ろ以外の6方向に1マス | 守りの要 |
| 銀 | 前と斜めの5方向に1マス | 横と真後ろに行けない |
| 桂馬 | 2つ前の左右のマスへ跳ぶ | 駒を跳び越えられる |
| 香車 | 前にどこまでも | 後ろに戻れない |
| 歩 | 前に1マス | いちばん数が多い |
玉と金以外の駒は、敵陣に入ると裏返して強くできます。成ったあとの動きは成りの章で説明します。
このサイトで動きを確かめる
- AIと対局の設定(⚙)で「駒の表示」を「動ける方向も表示」にすると、駒の上に進める向きが点で出ます
- 駒をタップすると、実際に動けるマスが盤の上に示されます。動けないマスをタップすると理由が出ます(設定「王手や、指せない理由を盤上で知らせる」がオンのとき)
- 強さ「入門」のAIなら、動かし方を確かめながら最後まで指せます
よくある間違い
- 金を斜め後ろへ動かしてしまう。金が行けないのは斜め後ろの2マスだけです
- 銀を横へ動かしてしまう。銀は横と真後ろには行けません
- 桂馬を真横や1マス前に動かす。桂馬が行けるのは、2つ前の左右のマスの2か所だけです
- 香車を後ろへ戻す。香車は前へ進むだけで、何マス進んでも戻れません
- 飛車や角で駒を跳び越える。駒を跳び越えられるのは桂馬だけです
確認問題
問15五の銀が動けるマスは、いくつありますか。
5五の銀 答え5マスです。前の5四、斜め前の4四と6四、斜め後ろの4六と6六に動けます。横の4五・6五と、真後ろの5六には行けません。
問26五に自分の歩があります。7七の桂馬はどこへ動けますか。
7七の桂馬と、6五の歩 答え8五だけです。桂馬が跳べるのは6五と8五ですが、6五には自分の歩があるので行けません。
問38八の角で、3三の相手の歩を取れますか。
8八の角と7七の歩、3三の相手の歩 答え取れません。角の斜めの通り道の7七に自分の歩があって、その先へ進めないからです。7七の歩を7六へ進めると道が開き、角が3三まで届くようになります。
この章のまとめ
- 玉・金・銀はまわりに1マス。金は斜め後ろ、銀は横と真後ろに行けない
- 歩と香車は前だけ。桂馬は2つ前の左右へ跳び、駒を跳び越せる
- 飛車は縦横、角は斜めにどこまでも。途中に駒があれば止まる
- 相手の駒がいるマスへ動けば取れる。取った駒は持ち駒になる
わからない言葉は、将棋の用語集で調べられます。
最終更新日:2026年9月28日